講演家&PCスキルアップアドバイザーの晴田です。
今日は国の役割についての話です。
会社と同じではない
国の役割というものは
なぜ国がやるのかという部分から考えなければ
まったく見えません。
民間ができることがすべてならば
政府の必要性は
かなり減ってくるわけです。
では一般の会社との大きな違いは何でしょう。
それは
一般の会社では
儲けることが大事
利益が出ないことはしない
ということです。
これはまったく悪いことではなく
当然生活にお金が必要で
そのお金を稼ぐために
社員は働くわけですから
利益がでなければ困るわけです。
ですが
世の中には
利益は出ないが必要というものが
必ずあるわけです。
コスパを求めては国家が崩壊する
例えばインフラについて
地方のインフラを削れとか
必要のない道路がどうだとか
さまざまな話がありますが
災害に備えて
たとえ赤字でもやらねばならない事業も
間違いなくあるわけです。
例えば
東日本大震災前に
堤防を増強していれば
被害はもっと少なく済んだかもしれません。
ですが
その価値は災害時にしか分からないものです。
ですから
それを民間に任せては
それは民間が困る事業です。
また
地方のあまり使われない道路をなくせ
という意見については
浅い考えだなと残念に思います。
ここで確認したいのは
道路はあれば使えるが
なければ使えないという事実です。
もちろん本当にまったく使われない
何の意味もない道路であれば
それは作る必要がないと思います。
ですがそれでも
視点を未来に向けると
道路があれば
そこに人が住むことも考えられますし
流通が起きる可能性もあります。
それは形のない
見えないものへの投資であり
安全保障問題にもかかわるものです。
災害時のバックアップにもなるものです。
ただ
これを民間に任せるとなると
利益が出ないなら
作っても仕方がないという話になります。
分かりやすいのが
郵便局です。
どんなに人が少なくても
郵便局が全国にあることで
連絡手段が保証されます。
この生活上の保証は
国が担っていました。
ですが民営化にすることで
利益が生まれないなら
そこを切り捨てる
ということになってしまうのです。
利益を生むためには
値段を上げるということになるのです。
そもそもの視点が違うのです。
だからこそ
国がここを保証するべきなのです。
この保証が成り立たないなら
それは国の崩壊です。
人が減るからこそ道路が必要
人が減るのだから道路はいらないだろう
などという話をする方がいますが
逆です。
人が減るからこそ
移動手段が必要で
それによって
流通が起こるのです。
離れた場所を
いかに繋ぐか
これが大事なことだと感じます。
今の目の前のコスパを求めて
浅い議論によって
この仕組みが壊れてしまうと
結果として
国が崩壊していくのです。
会社の運営と国の運営の大きな違いは
利益を求めるのではなく
国民の生活を保障するという視点であり
そこでは
コスパを求めることによる危険性
というものがあるわけです。
生活に不可欠なものを
民間に丸投げすると
民間は利益を求めるので
値段が上がってしまうわけです。
生きるための値段が上がるのです。
まとめ
コスパを求めるのは民間の視点です。
国家がコスパ重視になると
弱者切り捨ての社会になり
口だけで言っている地方活性化など
まったく叶わない机上の空論になります。
何でも民間にという
浅い考えによる改革によって
大きなダメージを受けていること
これから先もっと重大なダメージを受ける可能性
そこをしっかりと考えて欲しいと願うばかりです。
今日もありがとうございました。

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